費用の配賦

費用の配賦
個別の製品ごとに費用を計算するやり方の他に、費用を一回まとめて使った分に比例して各製品に配って費用を計算するやり方があります。
特にどこにどれだけ使ったか分からない間接費などはこのように「配賦」することが多いです。配賦は工業簿記では重要ですので、例を見ながら進めていきましょう。

例:当月の製造間接費¥100,000を直接作業時間を基準として各製造指図書に配賦する。
#101:75時間 #102:25時間

答#101:¥75,000 #102:¥25,000

まず配賦する基準を読み取ります。上の例では「直接作業時間」です。合計の作業時間は75+25で100時間。当月発生した費用を配分するわけですから、100,000を100で割って、1時間あたりの費用をだします。あとは各製品でかかった時間分を掛ければ答えです。

配賦する基準は必ず問題文に書いてありますので、暗記する必要はありません。ちなみに工業簿記は細かい暗記作業は多くありません。計算の仕方などのプロセスが重要です。

例:当月の製造間接費は¥100,000であった。直接作業時間を基準として各製造指図書に予定配賦率@¥980で予定配賦する。#101:75時間 #102:25時間

答え#101:¥73,500 #102:¥24,500

先ほどの例と似ていますが、こちらは「予定配賦」であることに注目します。予定配賦は予定配賦率(980)に基準単位(時間)を掛けて計算します。先ほどの例は「実際配賦」といって実際に発生した金額を按分するものです。しかし予定配賦は実際発生した金額は関係ありません。よって予定配賦した額と実際配賦では金額が違います。

この差額を配賦差異といいます。

費用の予定
例:直接工の作業時間は110時間であった。なお予定賃率は@¥1,500である。

もうなんとなく予想できると思います。
(借)仕掛品165,000 |(貸)賃金・給料165,000
となります。
これは予定配賦とは違いますが、あらかじめ1時間あたりの賃金を決めておき、計算するものです。賃金だけでなく材料の予定単価もあります。
これらは当然、「予定額」ですので実際額との差が生じることがあります。

ではこの予定額と実際額との差異を次回説明します。