直接原価計算(2)

直接原価計算と全部原価計算の違いが最も出るのが、繰越製品や仕掛品があるときです。
過去に試験で出題された例の改題で見てみましょう。

例:販売価格@¥3,000
製造原価 変動費@¥800 固定費¥180,000
変動販売費¥@100 固定販売費¥50,000 固定一般管理費¥30,000

第一期:期首在庫0個 生産高150個 販売高150個 期末在庫0個
第二期:期首在庫0個 生産高180個 販売高150個 期末在庫30個
第三期:期首在庫30個 生産高200個 販売高190個 期末在庫40個

販売価格、原価などは各期とも同じ。製品の庫出は先入先出法による。

全部原価計算

売上高 450,000 450,000 570,000
原価 300,000 270,000 346,000
売上高総利益 150,000 180,000 224,000
販売費 95,000 95,000 99,000
営業利益 55,000 85,000 125,000

直接原価計算

売上高 450,000 450,000 570,000
変動費 135,000 135,000 171,000
貢献利益 315,000 315,000 399,000
固定費 260,000 260,000 260,000
営業利益 55,000 55,000 139,000

直接原価計算だと固定費は当期発生額を計上すればよいのに対し、全部原価計算は期首製品に含まれる固定費も原価に含めます。当期発生した固定費がすべて当期販売原価にいきません。期末分の固定費は原価には含めません。したがって第三期の原価の計算は注意が必要です。

第二期の月末残高:変動費800×30+固定費180,000÷180×30=74,000
第二期の月末=第三期の月初
第三期の販売原価:190-30=160 が当期生産分
160×800+180,000÷200×160=272,000
272,000+月初原価74,000=346,000

すべて頭の中で考えるとややこしくなるので、ボックス図を書いて理解するようにしましょう。