売上原価の算定(2)

前回の計算では、期末の棚卸高は単に数量だけが与えられ、その数量と価格から期末棚卸高を計算しました。
しかし、実際は仕入れは複数回に渡り行なわれ、購入した商品の単価や数量もまちまちです。

今回は期末に残った商品がいつ仕入れた商品なのかを把握し、原価を計算するやり方を説明します。

こういった計算方法には複数種類があり、2級で出題されることがあるものは
1. 先入先出法
2. 後入先出法
3. 平均法   の三つです。

1.の先入先出法は先に仕入れたものを先に売上の原価とする。逆に言えば、後に仕入れたものほど期末棚卸残高に含めるということです。
2.の後入先出法は後に仕入れたものを先に売上の原価とする。先入先出法の逆です。
3.の平均法は期中に仕入れた商品の単価を平均化して、原価を計算する方法です。

ではそれぞれのやり方で例題を解いてみましょう。
例:売上原価ならびに期末商品棚卸高を求めなさい。

4/15 仕入 51個 @¥100
4/30  仕入  63個  @¥98
5/17  売上 89個  @¥126
6/1   仕入 56個 @¥105
6/4   売上 25個  @¥140
6/10  売上 68個  @¥132
6/30  仕入 52個 @¥105

先入先出法では4/15から仕入れた順に売り上げたとしますので、4/15の51個の仕入はすべて5/17の89個の売上に含まれます。そのようにして考えていくと、

総売上個数 182  売上原価4/15  51  ×100=5,100
                         4/30  63  × 98=6,174   
                         6/1   56  ×105=5,880
                         6/30  12  ×105=1,260  
                            計182       18,414
期末棚卸高 (52-12)×105=4,200                    となります。


同じようにして後入先出法は
総売上個数 182  売上原価6/30  52  ×105=5,460
                         6/1   56  ×105=5,880   
                         4/30  63  × 98=6,174
                         4/15  11  ×100=1,100  
                            計182       18,614   
期末棚卸高 (51-11)×100=4,000                     となります。

平均法はまず平均単価を出します。ここでは小数点第一位を四捨五入します。
総仕入額 ¥22,614 ÷ 総仕入数 222 =101.86…→102
よって売上原価 182×102=18,564 期末棚卸高 40×102=4,080

この先入先出法などは有価証券の評価や工業簿記でも使いますので、考え方はマスターしてください。