仕損(1)

仕損とは作るのに失敗して売り物にならなくなったことです。またこれと似たものとして減損があります。減損は作る過程で避けられずに原料が減ってしまった、ラーメンを作る過程でスープを火にかけておくと蒸発してしまうことをイメージしてください。
ここからは仕損について話を進めていきます。減損も同じ処理なので。

仕損はその範囲が正常ならば、完成品や月末仕掛品にその分の材料費などを負担させます。つまり仕損が発生した分、仕損無しのときよりコストが余分にかかることになります。この反対で正常範囲を超えての仕損を異常仕損といい、負担はさせません。

正常か異常かは問題に書いてありますので大丈夫です。
正常仕損には完成品にのみ負担させる場合と、完成品と月末仕掛品の両方に負担させる場合の二つがあります。これも問題にどちらに負担させるか書いてある場合もありますが、書いてないときもあるので、判断の基準は覚えておきましょう。

完成品のみ負担・・・仕損の加工進捗度が月末仕掛品のそれより後のとき
両者負担・・・仕損の加工進捗度が月末仕掛品のそれより前のとき

完成品、仕損品、月末仕掛品が加工進捗度0%の状態から一斉にスタートしたと思ってください。進む速度はどれも同じです。そうすると最初に月末仕掛品が作業をやめます。次に仕損品、最後に加工進捗度100%の完成品です。仕損品が作業をやめた(仕損が発生した)のは月末仕掛品が作業をやめた後ですので、月末仕掛品には関係ありません。
反対に両者負担の場合は、仕損品が作業をやめた時にはまだ月末仕掛品も完成品も作業をしているので、大いに関係ありで両者に負担させます。

ではこれを元に例題です。
例:月初150kg(0.6) 当月投入2,250kg 完成2,000kg 仕損100kg(0.3) 月末300kg(0.4)

月初 材料費¥131,000 加工費¥281,200
当月 材料費¥565,900 加工費¥1,489,000

材料は全て始点投入、原価の配分は平均法による。
完成品及び月末仕掛品の原価を求めよ。

答え:完成品¥2,276,000 月末原価¥191,100

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